皆さん、めっちゃお久しぶりです。鵜飼です。いつからぶりって、実は4月1日以来のブログ更新だったりします……。夏期始まりかけてるよ・・・・・・。
さて、今日は期待値の話をしたいと思います。
まずは、期待値って何?って人のために期待値の解説。
ある試行において事象\(e_{k}\)が\(p_{k}\)の確率で起き、その時にある値\(X\)(確率変数)が\(x_{k}\)をとるとします。
例えば、さいころを振ることを考えるならば、
1の目が出る事象\(e_{1}\)の起こる確率\(p_{1} = \frac{1}{6} \) で確率変数\(x_{1}=1\)
2の目が出る事象\(e_{2}\)の起こる確率\(p_{2} = \frac{1}{6} \) で確率変数\(x_{2}=2\)
3の目が出る事象\(e_{3}\)の起こる確率\(p_{3} = \frac{1}{6} \) で確率変数\(x_{3}=3\)
・・・・・・・・・
となります。
このとき、期待値\[E(X)=\displaystyle\sum_{k=1}^{n}x_{k}p_{k} \\ =x_{1}p_{1}+x_{2}p_{2}+\cdots+x_{n}p_{n}\]と定義されます。
(但し、\(\displaystyle\sum_{k=1}^{n}p_{k}=1\) ←全ての起こりうる事象を考えることを意味する。)
さいころならば、
\[ E(X)=1\cdot \frac{1}{6} + 2 \cdot \frac{1}{6} +3 \cdot\frac{1}{6} +4 \cdot\frac{1}{6}+5 \cdot\frac{1}{6} +6 \cdot\frac{1}{6} \\ = 3.5 \]
となります。
そしてこの値は、平均してどのくらいの値が出ることが期待されるかを表します。
確かにさいころの値は平均すると3.5の値が出る気がしますね。
さいころ振った目の数だけお金をもらえるゲームがあったとき、参加料として皆さん3円までなら払う気になると思います。
では、前置きはここまで。
次の問題を考えて見ましょう。
一定の掛け金を払うと次のゲームが出来るものとします。
1つのコインを表が出るまで投げ続ける。
\(k\)回目に始めて表が出たとき、\(2^{k-1}\)円もらえるものとする。
すなわち、1回目に表が出れば、\(2^{0}=1\)円
2回目に表が出れば、\(2^{1}=2\)円
3回目に表が出れば、\(2^{2}=4\)円
4回目に表が出れば、\(2^{3}=8\)円
\(\vdots \)
となるわけです。
さて、このとき、最初に払う掛け金は何円までならば儲けが期待できるでしょうか?
この手の問題は掛け金が期待値を超えなければ儲けがでると考えられます。
というわけで期待値を求めてみましょう。
\[ E(X) =\displaystyle\sum_{k}^{\infty}x_{k}p_{k} \\ = 1 \cdot \frac{1}{2} + 2 \cdot \frac{1}{2^{2}} + 2^2 \cdot \frac{1}{2^{3}} + \cdots \\ = \frac{1}{2}+\frac{1}{2}+\frac{1}{2}+\cdots \\= \infty\]
えっ・・・・・・、無限大!!?
そう、これ、発散しちゃうんです。
すなわち、1円とか、100円どころか、1億でも、百億でも、それこそ5000兆円でも賭けに勝てることになってしまいます。
でも、それって、普通に考えておかしいですよね?
そもそも\(\frac{1}{2}\)の確率でもらえる金額は1円なんです。
流石に5000兆円かけたら大損でしょう。
これが、パラドックスである、という話。
どこがおかしいのか、是非考えてみてください。
そして、たとえ↑ではパラドックスだとされていても、君たちの将来の期待値は無限大だ!!!!!(長々と書いてたわりにこれが言いたかっただけ)
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